Keyence KV Studioでワードデバイスを扱う方法を解説します。
ワードデバイスとは
16ビットで構成される情報を1ワードと定義します。
キーエンスPLCで数値を扱う場合、ワード単位で記述します。
例えばDM1を指定した場合、1ワードで表すことができる10進数65535までの数値を扱うことができます。
デバイス名称 | 記号 | 機能 | 1点あたり |
データメモリ | DM | 数値データを格納可能なデバイス | 16ビット |
拡張データメモリ | EM | 数値データを格納可能なデバイス | 16ビット |
ファイルレジスタ | ZF ZM | 数値データを格納可能なデバイス | 16ビット |
リンクレジスタ | W | 数値データを格納可能なデバイス | 16ビット |
テンポラリメモリ | TM | 数値データを格納可能なデバイス | 16ビット |
タイマ 現在値・設定値 | T | タイマ | 32ビット |
カウンタ 現在値・設定値 | C | カウンタ | 32ビット |
インデックスレジスタ | Z | インデックス修飾で使用するデバイス | 32ビット |
コントロールメモリ | CM | プログラムの有効無効を制御するデバイス | 16ビット |
データメモリ・拡張データメモリ DM・EM
DM,EMはデータシフトや数値の演算に使用します。関数が演算する際のデータの参照や,結果の格納先として使う1点あたり16ビットのデバイスです。
2点のデバイスを連結して32ビットデータとして扱うこともできます。
命令の末尾に.Dもしくは.Lを付けることで32ビットデータの演算を実現できます。(詳しくはサフィックスのページで)
ファイルレジスタ ZF・ZM
領域を16のバンクに分割してバンク切替方式で扱うFMと,全領域を連番方式で扱うZMがあります。基本的な使い方はDM・EMと同じです。
リンクレジスタ W
PLCリンクなどのデータリンクで使用するデバイスです。
他のワードデバイスと異なり、16進数で表記します。(例:W2EAA)
テンポラリメモリ TM
他のデータメモリと同様に数値を扱うことができるデバイスです。
デバイス領域の一部は演算命令を行った際の結果を格納するのに割り当てられています。
- TM000~TM003:演算命令で使用
- TM004~TM511:簡易間接指定などで使用