IAIのX-SELやSCON,RCONでフィールドネットワークを使う方法はいたって簡単です。このではRCONについて解説しますが、XSELやSCONでも基本的な考え方は同じです。
フィールドネットワークの種類はコントローラ(ゲートウェイユニット)によって決まる
ネットワークタイプ | 型式末尾 |
DeviceNet | DV |
CC-Link | CC |
CC-Link IE Field | CIE |
PROFIBUS | PR |
EtherCAT | EC |
EtherNet / IP | EP |
PROFINET | PRT |
左の表はロボシリンダ用コントローラ RCONのフィールドネットワーク指定記号一覧です。
この記号はゲートウェイユニットの型式で指定してください。
各ネットワークはコネクタ形状が異なるため物理的に共存することができません。型式を間違えたら買い直すしかないので注意しましょう。
例えばEtherNet / IPのゲートウェイユニットを使用する場合、発注する型式は「RCON-GWG-EP-FU1」となります。RCON連結ユニットの一番左端に装着します。
フィールドネットワーク動作モードの設定
フィールドネットワーク動作モードを入力して、位置決め動作のポジション指定方法を設定しましょう。動作モードは大きく分けて3種類あります。
数値指定モード | ロボシリンダの動作設定値を全てPLCから数値で指定するモードです。 ・目標位置座標 ・速度 ・加速,減速度 ・位置決め幅 ・押付電流制限値 ( ポジションテーブルを作成する必要はありません ) |
簡易直値モード | 目標位置座標のみPLCから数値で指定するモードです。 その他の加速度や位置決め幅はポジションテーブルの数値を使います。 |
ポジショナモード | ロボシリンダの動作条件は全てポジションテーブルの数値を使用します。 PLCからはポジションNoを指定します。 |
動作モードをさらに細分化して解説すると以下の表となります。
直接数値指定 | 簡易直値 | ポジショナ1 | ポジショナ2 | ポジショナ3 | ポジショナ5 | |
占有ワード数 (固定領域) | 8ワード | 8ワード | 8ワード | 8ワード | 8ワード | 8ワード |
占有ワード数 (データ領域) | 8ワード (128bit) | 4ワード (64bit) | 4ワード (64bit) | 2ワード (32bit) | 1ワード (16bit) | 2ワード (32bit) |
位置決め点数 | 無制限 | 128点 | 128点 | 128点 | 128点 | 16点 |
位置決め指令 | 直接指定 | 直接指定 | Pテーブル | Pテーブル | Pテーブル | Pテーブル |
速度指令 | 直接指定 | Pテーブル | Pテーブル | Pテーブル | Pテーブル | Pテーブル |
押付け電流制限値 | 直接指定 | Pテーブル | Pテーブル | Pテーブル | Pテーブル | Pテーブル |
JOG操作 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 | - | 可能 |
ゾーン出力 | 2点 | 2点 | 2点 | 2点 | 1点 | 2点 |
現在値読取分解能 | 0.01 mm | 0.01 mm | 0.01 mm | - | - | 0.1 mm |
個人的には直接数値指定モードをおすすめします。全ての設定値をPLCで管理するためポジションテーブルのメンテナンスが不要です。ティーチングペンダントをコントローラにつなげる作業がなくなるというのは想像以上の工数削減効果があります。
※ RCONのフィールドネットワーク動作モードはIA-OSのパラメータ編集画面で設定できます。