OVRD 命令の使い方

IAIのSEL言語を使ってロボットの動作速度係数を変更する命令です。
XSELやMSELで使用することができます。

  • OVRD:速度係数を設定 [%]

OVRD命令の記述方法

操作1に数値を入力することで、1%~100%の範囲でロボットの動作速度を変更することができます。(XSEL-RA/SA,MSEL,TTAの場合は1%~150%)ロボットの調整や試運転など、衝突の危険がある場合に使用する命令です。

操作2ではOVRDのタイプを設定できます。操作2の数値が1の場合は速度比に応じて加速度・減速度が自動調整されます。これにより、速度変化による軌道の変化を最小限にできます。操作2の数値が0もしくは空欄の場合は加速度・減速度の変更はおこなわれません。

拡張条件
E
入力条件
N,Cnd
命令
Cmnd
操作1
Operand1
操作2
Operand2
出力部
Pst
OVRD速度比(%)(OVRDタイプ)CP
OVRD命令の記述仕様

※操作2は新しいタイプのコントローラでしか使用することができません。
(XSEL-RA/SA,MSEL-PG/PC,TTA)
※操作2の設定が有用となる命令はPATH,CIR,ARC,PSPL,CIR2,ARC2,ARCD,ARCC,CIRS,ARCSです。
※操作2はXSELパソコン対応ソフトがVer13以上の場合、設定できます。

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OVRD命令のサンプルプログラム

速度比を設定することでコントローラに接続されているロボットの全軸の速度を一括して変更することができます。

EN,CndCmndOperand1Operand2PstComment
VEL120動作速度を120 mm/sに指定
OVRD60速度比60%を指定
(動作速度は72 mm/sとなる)
OVRD命令のサンプルプログラム