豊田自動織機の配属と各事業部についてPART1

豊田自動織機

世の中から求められている情報は就活とか配属関係だとおもうので、退職して日が浅いうちに書いていこうと思う。

2015年。配属先が知らされるのは7月の下旬、ちょうどラーニングセンターでの研修の最終日であった。技術系社員約120人全員がホールに集められ、一人一人配属先を発表されていく。皆緊張しながら自分の名前が呼ばれるのを待っていた。(実は配属の一週間前に社内の部署名簿リストに新入社員が追加されていたらしく、OBとつながりのある人たちは事前に配属先を知っていた)

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配属先が決まる前に新入社員がアピールできる機会は2回だけ。1回目は入社面接のとき、2回目は研修中盤にある配属先調査のときだ。第1から第3希望までを記入できる用紙を渡され、記入して提出する。提出後は人事と5分程度の形式的な面談があった(本当に形式的だった)

配属は生技開発センターが38人と最多で、後は各事業部に均等に配属されていった。(豊田自動織機で一番大きいのはL&F事業部だが配属は7人くらいだったきがする。少なくて意外だった。エンジン事業部に配属された人数が多く、会社の方向性に皆疑問をもっていた。)

豊田自動織機には大きく分けて6つの事業部がある。

  • L&F事業部(高浜工場)

売上50%以上。泣く子も黙る豊田自動織機の看板で、皆が配属を希望している。フォークリフトシェア世界一だが他社に比べて技術力が高いわけではない。TOYOTAのブランド力が圧倒的なので、看板にぶら下がっている。自動車関係の事業部はトヨタ自動車に収益を開示しているため、利益率を上げることができない。そのためL&Fの収益こそが豊田自動織機の将来を左右している。
しかしやっていることは古典的で、ほとんどが客先へのカスタマイズである。フォークリフトは客先によってフォークの形が数千種類にもおよぶ。このカスタマイズこそが利益の原動力となっている。

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つまり、L&F事業部に配属したら将来のほとんどをフォークへのカスタマイズに費やすことになってしまう。工場もローテクノロジーを極めているため、技術力はつかない上に他社で役に立たない現場ノウハウばかりが身についてしまう。(生技開発部の院卒が現場作業を楽にするカラクリの開発をやっていたりして、俺ここで何やってんだろって悩む人も多い。)
最近のCMからもわかる通り、今はフォークリフトではなく物流ソリューションに力を入れている。しかし、まずは自分の工場内物流を改善した方がいいんじゃないか?織機のほとんどの工場はこんなにスマートではない。
利益率が高いため、ここの社員のボーナスが一番高い。仕事量に対する人数も多いため余裕がある。なんだかんだでL&Fへの配属が一番おすすめである。

  • 繊維事業部(刈谷工場)

トヨタ自動車の源流。トヨタ自動車はここから始まったため、売り上げも利益も低いがつぶすことができない。昭和時代の加工設備を現役で動かしているが、それらの設備はもう売っていないため設備更新できない問題を抱えている。

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工場内を歩くと昭和にタイムスリップしたかの様な錯覚に陥る。事務所も昭和的で、古き良き日本の会社の雰囲気がある。事業に将来性はないが、トヨタは繊維事業部だけはつぶさないと思っているため危機感は低い。(豊田家はトヨタが潰れても豊田自動織機はつぶさないとか本気で思っている人が多い。お花畑である。)
ここは新しいことをしていないので、仕事はつらくない。しかし物足りないかもしれない。

***続きのPART2はこちらに書いてあります***